風の音に耳をすませること。土に触れ、虫を見つけ、季節の変化に気づくこと。
自然のなかで過ごす時間は、子どもたちや大人の心と体にさまざまな良い影響をもたらすことが、調査や研究から明らかになっています。
しかし一方で、経済的な事情や地域環境、障がいの有無などの理由から、自然体験の機会を十分に得られていない人たちがいます。
JEEFでは、「誰ひとり取り残さない環境教育・自然体験」をテーマに、年齢や背景に関わらず、自然体験の機会を広げる活動を続けています。
皆さまからのご寄付や会費は、こうした取り組みを支える大切な力となっています。
自然体験がもたらす効果
自然のなかで過ごす時間は、子どもたちの心や大人にどんな変化をもたらすのでしょうか。
自然体験の効果や意識の変化についての調査も各所で行われ、「国立青少年教育振興機構:青少年の体験活動等に関する意識調査(令和4年度調査)」では、自然体験が豊富な人ほど、たとえば自律性・積極性・協調性などの自律的行動習慣が育まれており、精神的健康度や自己肯定感が高い傾向がみられます。
また、森林浴によるストレスの緩和等の心身への健康にも効果が見られることが環境省のウェブサイトでも紹介されています。

「させたい」の気持ちを、阻んでいるもの
「公益財団法人ボーイスカウト日本連盟:ひとり親家庭における体験格差白書2025」によると、「子どもに体験をさせたい」と願うひとり親家庭の保護者は9割を超えています。しかし現実は、その6割が年1~2回以下にとどまっています。

出展:「ボーイスカウト・ひとり親家庭における体験格差白書2025」
自然体験は、特別なものではなく、本来は誰にとっても身近にあるはずの時間です。
しかし、その機会は日常の忙しさや家庭、地域の状況によって大きく左右されています。
JEEFは、誰もが自然を楽しめる場を増やしています
身体的・経済的・地域的な理由等で環境教育・自然体験のプログラム参加が少ない方々への機会提供のため、次の活動を実施しています。
たとえば…
- ひとり親世帯、生活困窮世帯の子どもたち、重い病気と闘う子どもたち、障がいをもつ子どもたちも参加できる自然体験や体験的な学びの機会を提供
- ストレス社会で頑張る大人のための自然による癒しの機会を提供
- 「誰ひとり取り残さない環境教育」の輪を拡げるための指導者養成やシンポジウム等を開催

自然にふれる機会を、未来へつなぐために
皆さまからの温かいご寄付は、子どもたちが「はじめて森に入った」「生きものにはじめて触った」など、一人ひとりの体験を支える力として活用させていただいています。
2025年にお寄せいただいたご寄付により、以下のような機会を創出することができました。
- 17の地域で、子ども向け・おやこ向けキャンプや大人の癒しのプログラムを実施
- のべ約468人のひとり親家庭や病気と闘う子どもたちへ体験の機会の創出
寄付金活用の取り組み報告書
自然体験は、特別な子のためのものではありません。すべての子どもにとって必要な経験です。
「誰ひとり取り残さない環境教育・自然体験」を実現するために、みなさまのご支援が必要です。
子どもたちが参加できる自然体験や体験的な学びの機会
はじめての自然学校
全国の自然学校とともに、病気、障害、地理的・経済的などさまざまな理由で自然体験の場に参加することができていない子どもたちが自然とふれあうことで、子どもたちのセンスオブワンダーを育みます。
探究ワークショップキャラバン
JEEF内にある、ELMSセンター(探究的な学びのセンター)が養成した各地のファシリテーターと共に、病院、放課後等デイサービス、児童養護施設、こども食堂、被災地などでワークショップを展開します。
春日山原始林体感プログラム「みんなの春日山」
オンライン生きものクラブ
フィールドに出かけていくことが難しい子どもたちが、自宅で生きものや自然環境の魅力に触れる機会を提供します。生きものの専門家をゲスト講師に迎え、オンラインで生きものの話を聞きながら、グッズで手触りやにおいも楽しみます。
発達凸凹自然体験教室 なないろの冒険
発達障がいを個性ととらえ、その児童と保護者が雄大な富士山麓での自然体験を通じ、お互いの新たな一面に気付く機会になることを目指し立ち上げられた活動です。
ユニバーサルビーチプログラム
国立公園唯一のユニバーサルビーチである霧島錦江湾国立公園・重富海岸は、遠浅で穏やかな波が特徴の海岸である。身体に障がいのある方への必要な配慮を手助けした上で、身体の障がい等を理由に体験を諦めている人たちが海を体験する機会を提供します。
奥多摩の森で過ごす 〜親と子のわくわくキャンプ
奥多摩の水源林にて、ひとり親家庭の親子を対象に、『親と子のキャンプ』を実施しています。川遊びや滝飛び込み、おにごっこ、ブランコ…など、何をして遊ぶか、大人も子どもも自分で決めて遊びます。
キトウシ・美瑛こどもキャンプ
一般募集のほか、地域のNPOサポートセンターによる広報協力の下で、生活困窮世帯、ひとり親世帯の子どもたちも加わって『こどもキャンプ』を実施しています。
大阪ウィンターキャンプ
大阪府立少年自然の家にて、ひとり親世帯の子どもたちを対象に『こどもキャンプ』を実施しています。保護者にむけてはレスパイト(一時的休養)の機会になることも狙いとしています。
南房総親と子のわくわく体験・海プログラム
南房総市「大房岬自然の家」にて、ひとり親家庭の親子を対象に『親と子のわくわく体験・海プログラム』を実施しています。SUPやカヤック体験、夜は漁港にてウミホタルの観察。南房総の自然を満喫する体験プログラムです。
屋久島こどもキャンプ
屋久島在住のひとり親家庭対象の子どもたち向けの人数枠を設定し、一般公募の子どもたちと一緒にキャンプを実施しています。
循環の屋久島ウィンターチャレンジキャンプ2025
屋久島 & 種子島 サマーキャンプ2025
無料探求動画作成
重い病気と闘う子ども達に、オンラインで体験型のワークショップを提供している中で、当日の体調や急な検査などで参加できなくなるケースがあります。そこでGEMSをベースにした無料の探求動画の公開を始めました。子どもたちが外の世界に興味をもち、未来への楽しみが増えるようなコンテンツを配信しています。
※この活動は、公益財団法人ベネッセこども基金の「重い病気を抱える子どもたちの学び支援活動助成」を受けて実施しています。
オンラインあそぼう会の実施
入院中や自宅療養中で、同世代と遊ぶ機会が少ない子ども達と毎月定期に同じメンバーで集まって遊ぶ「オンラインあそぼう会」を開催しています。自然のフィールドや水族館などから配信してもらうバーチャル遠足も実施しました。
※この活動は、赤い羽根共同募金の「重症児等とその家族に対する支援活動応援助成」を受け、小児がん支援を行う認定NPO法人シャインオン・キッズと協働で実施しています。
ストレス社会で頑張る大人のための、自然による癒しの機会
森で学ぶサスティナビリティin鳴子
自然にふれて、ほっと肩の力を抜く2日間。宮城・鳴子温泉の「エコラの森」で、ただ癒されるだけではなく、自分の暮らしや働き方を見直すきっかけになる時間を過ごします。
森で学ぶサスティナビリティin清里
日常を離れた清里の森で、自然とともに生きること、心を豊かにする働き方、人や地域とのつながりを感じます。
花とジビエとサスティナビリティ
自然を身近に感じられるリフレッシュの時間を過ごしながら、「自然の中での体験が、人々のウェルビーイングに繋がる」ことを肌で感じます。
お問い合わせ
公益社団法人日本環境教育フォーラム
電 話: 03-5834-2897(平日 11:00~16:00)
E-mail: charity-m★jeef.or.jp(★を@に変換)
担 当: 垂水、中野
※テレワークを実施しています。担当へのお問い合わせはできるだけメールでご連絡ください。

