機関誌「地球のこども」 Child of the earth

自由な発言で深める、環境教育への思い 2018.04.15

文:瀬尾隆史(事務局長)

【実施日】12月2日(土)
【実施場所】立教大学太刀川記念館
【主催】JEEF、立教大学ESD研究所
【後援】ESD活動支援センター、持続可能な開発のための教育推進会議(ESD-J)

12月2日(土)立教大学太刀川記念館で「環境教育の未来~日本環境教育フォーラム設立25周年を機に~」を開催しました。12人の有識者による中身の濃いお話の後、参加者が「えんたくん」を囲んで活発な意見交換を行い、JEEFに対して厳しくも温かい提言をたくさんくださいました。

パワポなしで自由な発言

主催者を代表してJEEF川嶋理事長の開会の挨拶に続き、12人の登壇者からひとり7分間「環境教育」についての思いを語っていただきました。一般的なシンポジウムではパワーポイントなどを用意し、お話しいただきますが、今回は敢えてパワポなしで自由に話していただくことにしました。ご自分の考えを話されてもよいし、前に話された方を受けたお話でもよいし、まさに自由な展開を期待しての企画でした。

OHCで話を「見える化」

その12人の思いを「見える化」させるために、JEEF理事の中野民夫さんと元ESD−J事務局長の村上千里さんにOHCを使って、お話のポイントをまとめていただきました。みなさんのお話を、筆者の独断でまとめると次のとおりです。

登壇者の発言キーワード(敬称略)

  1.  定松栄一(シャプラニール) 環境と開発は一緒に考える
  2. 長沢恵美子(経団連) SDGsはJEEFのチャンス
  3. 星野智子(環境パートナーシップ会議)ユースのエンパワーメントを
  4. 長井一浩(グリーンダウンプロジェクト)共感と参加 出番と役割
  5. 篠健司(パタゴニア日本支社) 環境教育のKPI(業績評価指標)を
  6. 藤田香(日経BP) 企業の本業で地域の課題解決をやる
  7. 山藤旅聞(都立武蔵高校) 子どもたちの成長を邪魔していないか
  8. 辻英之(グリーンウッド) 人材を輩出する村へ
  9. 二ノ宮リムさち(東海大学) 持続可能性を目指すアクティブラーニングを
  10. 李妍焱(日中市民社会ネットワーク) それぞれの人の「欲」にどう応えるか
  11. 諏訪哲郎(日本環境教育学会) 「持続可能な社会」型教育システム(学校教育3.0)
  12. 森本英香(環境省) 統合的解決法で人間性回復を

多くの方がSDGsに触れていたことが印象に残りました。また、この12人のお話はJEEF会員のみへの限定サービスとしてオンライン中継を行いました。

「えんたくん」で深める思い

休憩をはさんで、シンポジウムの後半は「えんたくんミーティング」。用意された「えんたくん」は20台。80名を超える方々に参加していただきました。ファシリテーターは中野民夫さんです。

第1ラウンドは自己紹介を兼ねて12人のお話の中で印象に残ったことを話し合いました。

第2ラウンドはメンバーを変えて「環境教育の未来に向けてこれ要るでしょ」をテーマに話し合いました。
そして最後の第3ラウンドは元のメンバーに戻って「JEEFに期待すること、いっしょにやりたいこと」をテーマに話し合いました。

シンポジウムの終了にあたり、共催者である立教大学ESD研究所長でJEEF専務理事である阿部治先生よりご挨拶をいただき、盛会のうちにシンポジウムは幕を閉じました。

シンポジウム終了後、引き続き懇親会が開催され、参加者はさらに交流を深めました。

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