文:佐藤 秀樹(国際事業部チーフコンサルタント)
バングラデシュの気候と農作物
北海道の2倍近い面積に約1億6千万人が暮らすバングラデシュ人民共和国は、どこへ行っても人であふれ活気を感じます。大河ガンジス川が流れ低地の多いバングラデシュは、大雨による洪水やサイクロンで、度々の自然災害に見舞われてきました。
農業は、昔から稲作やジュート(黄麻)の生産が盛んで、特に稲作は年2~3回栽培される主要な作物です。また、水産資源も豊富で、海水魚のイリッシュ(ニシン科)をはじめ、淡水魚のカトラ(コイ科)等、多種類の魚が取れます。さらに、バングラデシュやインド周辺が原産とされるジャックフルーツ(パラミツ)は、弾力のある食感が特徴の果物です。ジャックフルーツの木は、家具、仏像、印鑑や楽器の材料に用いられるようです。
お米や魚を多く食べる文化です
一般の食事
炊いたお米に魚、野菜を具材としてクミンシード、ウコン、ニンニク、ショウガ等の香辛料を入れたカレー風味の副菜を一緒に食べるのが基本です。
食事の最後はダルという豆スープをご飯にかけて食べる人が多いです。お米のほかにもチャパティやナンもカレーと一緒に食べます。ナンはインドでも食べられますが、インドでは楕円形、バングラデシュは円形をしているという違いがあります。
軽食
良く食べるのはサモサです。ジャガイモ、タマネギ、クミン、コリアンダーや挽肉を小麦粉の生地に三角形に包んで揚げた料理です。
また、若者に人気の軽食でフツカという食べ物があります。刻んだじゃがいも、とうがらしやたまねぎ等を小麦粉で揚げた生地に包み、レモンや香辛料等のはいった少し酸っぱめのソースで頂くクリスピーな一品です。
飲み物
紅茶が多く、バングラデシュ北部地域で商業的な栽培が行われています。
食欲を誘いなぜかまた食べたくなるカレー風味の料理は、地域の人たちのバイタリティーの源として人々の食文化に深く根付いています。
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