SATO YAMA UMI プロジェクトとは?
日本環境教育フォーラム、バードライフ・インターナショナル東京、コンサベーション・インターナショナル・ジャパンがパートナーシップを形成し、アジア太平洋地域の6か国で実施された環境教育・保全のプロジェクトです(2017年7月〜2020年5月)。プロジェクトは、経団連自然保護基金(KNCF)の創立25周年記念特別基金の助成を受けて実施されました。
このプロジェクトでは、経済発展が著しく、自然環境の劣化が激しい地域をターゲットとし、湿地、森林、島嶼、環礁など、多様なフィールドを対象に、人材教育と普及啓発の活動を現地のNGOと協働で実施しました。生物多様性保全、資源管理などに関する新たな教材やツールを開発し、広く共有を図るとともに、都市部ユースには、将来の環境リーダー育成プログラムを実施し、社会に対し大きなインパクトをもたらすことを目指しました。
詳しい内容については、プロジェクトの専用ウェブサイトをご覧ください。
プロジェクトの後継事業
SATO YAMA UMIプロジェクトでは、アジア・太平洋地域と日本での人材育成に取り組んできましたが、プロジェクトが終了したら人材育成が終了するというわけではありません。人材育成は継続して行われなければならないものです。特に、ユースの人材育成には、技術や知識、体験をサポートする活動や今後の活動の原動力となるモチベーションの向上や維持につながる活動が必要です。
そこで、SATO YAMA UMIプロジェクトが終了した後も、経団連自然保護基金から助成をいただき、後継事業として、以下の活動を実施してきました。
2020年度
世界のどこにいても環境や生物多様性について学べるよう、オンライン教材(動画)を作成しました。動画は基礎編と実例編の2部構成となっており、里山の定義から保全の実例まで学ぶことができます。
基礎編:「SATOYAMA 世界各地の持続可能な土地利用 Part1」(14分37秒)
Part1は基礎編となっており、「SATOYAMAの定義」、「里山の価値」、「生物多様性」「保存をすべき理由」等を取り扱い、里山里海に関する基礎的な知識を学ぶ回と位置付けています。また、SDGsの視点も取り入れ、現在世界が直面する事象についてもスポットを当てました。
実例編:「SATOYAMA 世界各地の持続可能な土地利用 Part2」(13分42秒)
Part2は実例編となっており、日本を含む世界各地の保全の現場に焦点を当てました。「里山里海を保全している地域・人々」、「保全の方法」、「保全による恩恵」等を取りあげています。また、海外の事例として、SATOYAMAプロジェクトサイトの活動も紹介しています。
2021年度
将来の世界を担うユースを育成する目的で「環境リーダーシップ講座」を2021年8月19日〜10月21日の期間で実施いたしました。講座では、生物多様性、ステークホルダーとの関係構築、現地でのプロジェクト実施の際に必要なものを学ぶ「一般講座(全7回)」と体験型のワークショップである「特別講座(全2回程度)」で実施しました。
一般講座
第1回 「生物多様性概論~なぜ生物多様性が必要なのか~」
第2回 「持続可能な社会のために~企業が取り組むサステナビリティとは~」
第3回 「現場に寄り添うということ~NGOが実施する環境保全~」
第4回 「身近な環境を守りたい~住民が行った保全活動とその後~」
第5回 「多様なキャリアパスについて~私が仕事を始めたきっかけ~」
第6回 「環境コミュニケーション~マルチステークホルダーをつなげる技術~」
第7回 「事業実施の際の注意点 ~よりよい成果を生むために~」
特別講座
第1回 「聞き書き」手法演習
第2回 「パーム油のはなし 地球にやさしいってなんだろう?」
2022年度も、人材育成に関する事業を継続していきたいと思っております。随時情報発信いたしますので、ご期待ください!!