最近は危険な暑さを経験したり、世界中で起こる異常気象のニュースに触れたりする機会が増え、「温暖化」「気候変動」という言葉もよく聞くようになりました。では、これまでにどのくらい温暖化が進み、気候が変化しているのでしょうか。
18世紀半ばの産業革命以降、人間活動に伴う二酸化炭素などの温室効果ガスの増加などが原因で、世界の平均気温は過去2000年間に例を見ないほど急激に上昇しています(図1(a))。
産業革命前からの気温の上昇幅は約1.1℃、このわずかに見える温度上昇で、極端な猛暑や大雨が増えているのです。例えば、日本では1日の最高気温が35℃以上の「猛暑日」や夜間の最低気温が25℃以上の「熱帯夜」が増えており(図2)、熱中症で救急搬送される人の数も増加傾向にあります。また、雨量が1時間80ミリ以上 の「猛烈な雨」など強度の強い雨の頻度が高くなっています(図3)。この理由の一つは、気温上昇により大気中に含むことのできる水蒸気量が増えたことです。
ほかにも、氷床・氷河の融解や水温上昇による海水の膨張で海面水位が上昇しており、将来的に高潮や高波による浸水の危険度も高まると予想されています。このように、温暖化の影響で私たちの命に危険が及ぶような現象が増えており、このまま悠長に構えてはいられません。
特に直近の50~60年に観測された気温の上昇は著しく(図1(b))、温暖化に歯止めをかけるにはただちに行動を起こす必要があります。緩和策には、二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーの導入やEV(電気自動車)への乗り換え、テレワークの実施などがあります(「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」など)。さまざまな方法から、自分に合うものを選択して積極的に行動していきましょう。その一方で、緩和策を進めてもすぐに温暖化が止まるわけではありません。すでに起こっている猛暑や大雨は今よりもひどくなり、災害の危険度も高まる可能性があります。つまり、緩和策と同時に気候の変化に適応していく対策も必要なのです。適応策の一つとして、私たちができるのが防災です。
温暖化が進むと、大雨や台風など天気・気象にどのような変化が起こるのか、具体的に必要な防災対策は何かを考えていきましょう。