JEEFの活動 Activities

東京ネイチャーアカデミー2024 活動報告

7月23日 午後・座学「地生態学への招待」
講師:小泉武栄 氏 東京学芸大学名誉教授
地生態学とはどんな学問なのかについて、この学問分野を築いた講師ご自身の研究歴をご紹介いただきながら、標高の高い山に登った時に、見た目の山の形や地質や土壌がなぜ場所によって異なっているのか、その原因は何かについて考えて調べてみると、とても面白い様々な発見があることを、日本と海外の事例をもとにご紹介頂きました。秋には小泉先生と一緒に崖線を見学するフィールドワークがあるので、とても楽しみになりました。本講座の終了をもって夏休み期間に入るため、講座終了後には有志で交流会が開かれ、たくさんの楽しい話題で盛り上がりました。

7月17日 午前・座学&野外「東京の絶滅危惧植物と植物多様性センターの取り組み」
講師:日比也貴 氏 神代植物公園 植物多様性センター 副センター長
東京都に生育する植物において、どんな植物がどんな原因で絶滅の危機に瀕しているのか、また東京都の対策として植物多様性センターの取り組みついてお話を伺いました。後半はセンターの外に再現された島しょ部の海岸の植生や武蔵野の雑木林の植物を間近で観察したり触ってみたりして、それぞれの環境における植物の特徴についても学びました。講師のお話がわかりやすく詳細で、受講生はずっと耳を傾けて熱心にメモを取っていました。

7月2日 午後・座学「人と動物の関係論」
講師:林義博 氏 国立科学博物館 顧問(元館長)/(公財)山階鳥類研究所 専務理事
人間は古くから野生動物、家畜、ペット等として、様々な形で動物とつながりを持ちながら暮らしてきました。今回は講師の先生ご自身が研究したハブのことや、捕鯨問題のその後、最近特に問題になっているクマと人との遭遇について、近年のデータをもとに人と動物の関係性について興味深いお話を頂きました。

7月2日 午前・座学自然保護の歴史と、移り変わってきた目標・目的」
講師:横山隆一 氏 (公財)日本自然保護協会 参与/NPO法人 奥利根自然センター 代表
戦後日本の高度経済成長時代に、実際に自然保護運動に関わってこられた講師をお迎えして、尾瀬の自然が守られてきた歴史を振り返り、日本の自然保護の歴史を中心に、環境NGOや行政の取り組み、自然保護に関する法律や国際条約について歴史をたどりながら学びました。また「生物多様性」や「外来種」、最近話題の「30by30」「OECM」などについて、わかりやすく解説して頂きました。

6月21日 午前・フィールドワーク 午後・座学「川の生きもの調べ・子どもに伝える安全な川遊び」
講師:木村幸一郎 氏 Hayper-Naturalist/東京都鳥獣保護管理員
この日はあいにくの雨となりましたが、裏高尾の小仏川に入って生き物調べを体験。網を持ってガサガサをやってみたり川の石をひっくり返しては、見つけた生きものを白いバットに入れて観察しました。環境省の全国水生生物調査に基づいて分類を行いながら指標生物について学びました。結果、小仏川はとても綺麗な川であることがわかり、生きもの調査で身近な環境の様々な変化に気づくことを体験しました。また、子どもと川で安全に遊ぶため心構えや方法についても学びました。

6月11日 午後・座学「気象入門 天気を知って備える力を身につけよう!」
講師:伊藤みゆき 氏 気象予報士/NHKラジオ「今日のニュース」気象キャスター
気象情報の読み解きの基礎を学びました。天気予報の基本的な見方、天気予報で最近耳にする「JPCZ」「記録的短時間大雨情報」「線状降水帯」とはどんな気象現象か、様々な警戒情報とそれに備えた準備や行動などについて、過去の予報や天気図を参照しながら学べる講座でした。気象の知識が私たちの日常生活の安全確保に繋がるというお話は、とても説得力がありました。

6月11日 午前・座学と運動「自分の体の中の自然を知っておこう」
講師:河原塚 達樹 氏 (一社)日本クップ協会 代表理事
様々な野外活動が含まれているのが本講座の特徴ですが、受講生の主体はシニア層ということもあり、今後様々な野外プログラムを体験する前に、自分の体について知っておこうという趣旨で実施した講座。自分の身体能力を試すいくつかの体操やゲームにチャレンジした後は、シニアライフを楽しく豊かに過ごすための体づくりや健康管理に関する興味深いお話を伺いました。

6月4日 午前・座学 午後・フィールドワーク「植物入門・公園で学ぶ植物」
講師:片山 舒康 氏 東京学芸大学 名誉教授
午前は身近な公園でも見られる樹木を中心に、そもそも植物とはどんな生物なのか、姿かたちの違いはどうなっているのかに関する座学。午後は都立林試の森公園にかけて、樹々の特徴や見分け方、なぜその様な姿かたちになっているのかについて、葉や枝を実際に観察して識別にも挑戦しました。梅雨入り前の緑が色濃くなった森で、散策を楽しみながら樹木が少し身近に感じられる講座となりました。

5月28日(火) 午前・講義「都立公園の自然の魅力」 午後・フィールドワーク「六義園ガイドツアー」
講師:照井 進介 氏 (公財)東京都公園協会 防災多摩部エリア担当課長
都立公園にはどの様な公園があるのか、その役割や特徴は、どんな管理が行われるのか等について、実際に管理運営に携わっている東京都公園協会の方からお話を伺いました。午後は講師がセンター長を務めていた六義園を訪問し、その歴史や配置されているものが何を表現しているのか、どんな管理が行われているのか等について、じっくりと見ながらお話を伺うことができて、都立公園に対する興味が深まる一日でした。

4月17日 午前・午後 フィールドワーク「山の歩き方入門b・高尾山登山」
講師:山口 章 氏 日本アウトドアジャーナリスト協会 常務理事/「山と渓谷」元編集長
前回の座学「山の歩き方入門a」に続いて、今回は実際に山登りに挑戦です。晴天の青空の下、新緑に包まれた稲荷山コースを全員で登り、標高599メートルの山頂を目指します。登山の経験値は様々ですが、お互いにフォローしあいながら無事山頂に到着しました。昼食後は自然豊かな原生林のあるルートを経由して、最後は舗装道路を一気に下りました。下山後は自然ガイドの宮田浩さんから「ムササビの視点から見た高尾の森の特徴と豊かさ」に関するお話をお伺いしました。皆様お疲れ様でした! その後は講師と共に有志で交流会を楽しみました。


4月23日 午前・講義「山の歩き方入門a」 午後・講義「東京から行ける近場の山々の魅力」
講師:山口 章 氏 日本アウトドアジャーナリスト協会 常務理事/「山と渓谷」元編集長
山々で新緑が萌え出すゴールデンウィークを前に、午前は山の歩き方の基本として、計画の立て方、服装や靴、歩き方の基本などについて、ベテラン山岳ガイドの講師から学びました。午後は週末や連休に東京から日帰りや1泊2日程度で登れる山々について、講師のご経験をもとに雑誌やサイトでは紹介されていない情報を含め、たくさん紹介して頂きました。そして次回の講座では、みんなで新緑の高尾山の登山に挑戦します!

4月11日 午前・午後 フィールドワーク「はけの道小金井から野川公園を歩く」
講師:川上典子 氏 NACS-J自然観察指導員東京連絡会(NACOT)代表
この日は東京ネイチャーアカデミーの真骨頂ともいえるフィールドワークの第1弾。多摩川の支流「野川」沿いに広がる「国分寺崖線」を歩いて、今でも雑木林が広がり各所で水が湧く豊かな環境の中で、様々な動植物を観察しました。春本番の陽光の下、武蔵小金井駅から野川公園の間で、春の草花や雑木林の芽吹き、動き始めた虫たちなど、たくさんの春の一コマと出会えました。


4月1日 午後・講義「自然体験と環境教育」

講師:阿部 治 (公財)日本環境教育フォーラム理事長/立教大学名誉教授
午前の開校式に続いて、午後は主催者の理事長による講座です。なぜ環境教育に取り組むのか、自然と人間のかかわりはどうなっているのか、なぜ自然体験が特に子供たちにとって大切なのかについて、長年の実践と研究をもとにした講師の話に興味深く耳を傾けていました。講座の最後では、持続可能な社会を築くためにはどうすれば良いのかなど、受講生からもご意見を頂いてディスカッションするひと時となりました。

4月1日 午前「開校式/自己紹介ワークショップ」
ファシリテーター:川嶋 直 氏 (公財)日本環境教育フォーラム主席研究員/前理事長
「東京ネイチャーアカデミー2024」(TNA2024)は、25名の受講生の皆様とともに本日スタートしました! 主催者JEEFの活動紹介、TNA2024のカリキュラムの説明の後は、川嶋さんのファシリテーターのもとKP法(紙芝居プレゼンテーション)を用いて、受講生25名同志が自己紹介しあうワークショップを開催。「自然観察が好き」「山登りが好き」「とにかく体を動かしたい」「環境問題に興味がある」「友達を作りたい」等、25名それぞれの思いを、皆さんで楽しく分かちあうひと時となりました。来年3月までの1年間の講座に、ワクワク・ドキドキ期待に胸を膨らませる開校式となりました。


 

 

 

JEEFメールマガジン「身近メール」

JEEFに関するお知らせやイベント情報、
JEEF会員などからの環境教育に関する情報を
お届けします。

オフィシャルSNSアカウント

JEEFではFacebook、Twitterでも
情報発信を行っています。
ぜひフォローをお願い致します!