事務局日誌 Blog

【新規事業スタート!】ブータン王国ハ地域における地域に根ざした持続可能な観光開発プロジェクト 2015.02.17

RSPNスタッフ、ドライバーのツェリンと、プロジェクトオフィサーのチョキ。美しい雪景色の中、プロジェクト・エリアのハから、首都ティンプーへと戻りました。

皆さん、はじめまして!
今年の2月より、JEEFスタッフとしてブータン王国に駐在しております、松尾茜と申します。

昨年まで実施されていた、ポプジカ谷での“地域に根ざした持続可能な観光開発
(Community Based Sustainable Tourism: 略称CBST)”の成功を受け、今年から、西部ブータンのハ(Haa)県でもCBSTプロジェクトが実施されることになりました。

JEEFの現地パートナーは、ポプジカ谷の事業でも協業の経験があるブータン現地のNGO、王立自然保護協会(Royal Society for Protection of Nature:略称RSPN)。
私はこのRSPNティンプー事務所にて、これから2年間、本プロジェクトに従事します。これから定期的に、プロジェクトの進捗状況やブータンの現場の様子などを、皆さまにお届けしてまいります!

ハ県知事(ゾンダ)との初回打ち合わせ

さて、先日2月12日、ハ県の県知事(ゾンダ)に事業紹介をするため、プロジェクト開始後はじめての現場訪問をしてきました。プレゼンテーションを行ったのは、ポプジカCBST事業の現場担当者でもある、チョキさん。

ポプジカでの経験を活かし、ハでどのようなCBST事業展開を計画しているか、堂々と説明し、県知事や各町のリーダーたちは、熱心に耳を傾けていました。

ポプジカでのCBST事例を説明するチョキさんと、熱心に聞き入るハ県の職員たち。

ポプジカでのCBST事例を説明するチョキさんと、熱心に聞き入るハ県の職員たち。

具体的に、ハでの実施を予定しているCBST事業項目は、以下の通りになります。

  • 農家ステイの開発
  • ローカルガイドの育成
  • 地元の特産物を活用したお土産の開発
  • 地元の人々と観光客の交流の場となるコミュニティーセンターの開発
  • 地域着地型観光素材の開発

また、今回のプロジェクトでは、ハ県においてCBSTの仕組みを構築するのみならず、開発が遅れている東部を中心に、ブータン全土にCBSTの概念を広めることも、大きな目標のひとつとなっています。ご興味のある方は、チョキさんの行ったプレゼンテーション資料(Community Based Sustainable Tourism in Haa:英文)をご参照ください。

チョキさんが熱心にプレゼンテーションをしていると、窓の外がいつの間にか真っ白に!
この日はなんと、この冬で一番激しい大雪となりました。

陽気な県知事は、
「プレゼンの最中に雪が降り出すとは、いいサインだ!このプロジェクトはきっと成功する!」
との明るいコメント。
何事も前向きに、ポジティブに解釈するのがブータン人の素敵な特徴。これも「幸せの国」といわれるひとつの所以かもしれませんね。

さて、今週2月19・20日は、ブータン暦のお正月、「ロサ」のため、祝日です。同時に、仏教上の理由から1ヶ月間肉類の売買が禁止となる、「肉無し月」が始まります。続いて2月21日は、第5代国王陛下の35歳の御誕生日。そのため、23日も祝日となり、ブータンでは珍しく、19日から23日までの5連休となります。

次回のレポートでは、今回のプロジェクト・エリアである、ブータン王国 ハ県のご紹介、そして何故ハ県をプロジェクト・エリアとして選定したのか?ということについて、ご説明したいと思います。

どうぞお楽しみに!

文責:JEEFブータン駐在員 松尾 茜

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