事務局日誌 Blog

バングラデシュ出張報告【1月】 2025.02.14

12月の出張に続き、1月にも現地の進捗確認を行ってきました。
1か月でも着実に進化を遂げている現地の様子をお届けします。

①ヤシ砂糖加工場の稼働スタート

協同組合事務所と6次産業化商品の加工場を兼ねた建物の建設が順調に進んでおり、今回はヤシ砂糖加工場が稼働していました。
協同組合メンバーはお揃いの作業着を着て、収集してきたヤシの蜜を3~5時間ほど丁寧に煮詰めヤシ砂糖を生産していきます。
▲伝統的な壺に詰められたヤシ砂糖たち。
ヤシ砂糖は冬がシーズンのため、バングラデシュのあちこちでヤシ砂糖を使った伝統的なお菓子(ピタ)のイベントが開催されます。
協同組合メンバーは各地のイベントに出店して商品の宣伝活動にも力を入れています。

②軌道にのるグリーンハウスでの花栽培

本事業の支援で建設したグリーンハウスでは、立派なガーベラが咲き誇っていました。
生産者のレシュマさんは、化学肥料を極力使用しないよう実験を続けており、自発的にミミズコンポストの資材を購入し、今後はミミズコンポストの堆肥を使って栽培を行っていきたいと語ってくれました。

▲「もっとグリーンハウスを拡大して子どもの学費に充てたり、家を新しく建てたりしたい」とレシュマさん。
男性がメインで生産しているところが多い中、こちらは女性が中心で、終始笑顔で非常に意欲的であったのが印象的でした。

③観光客でにぎわう花農園

お花のシーズンも冬ということで、訪問したのは平日でしたが多くの観光客でにぎわっていました。
協同組合メンバーの花農園では、メンバーが棚をつくって共同組合で生産した商品を販売してくれていました。

また組合メンバーの親戚女性が本事業のヤシ砂糖を使ったお菓子をつくって観光客に販売を始めており、若い女性のための仕事が少ない農村部において新たなビジネスのチャンスにもなっているようです。▲多くの観光客が訪れている組合メンバーの花農園。
観光客に花の栽培方法やゴミを分別して捨てることを伝える環境教育的取り組みも行っています。

④小学校での環境教育

この日の小学校での授業には、協同組合のヤシ砂糖生産メンバーも参加してくれました。
ヤシ砂糖はバングラデシュの文化であり食卓に欠かせないものですが、収入向上に繋がらないからとヤシの木自体が切られてしまったり、ヤシ砂糖生産者が社会的に低く見られてしまったりという問題もあります。

そのため、本事業ではヤシ砂糖の生産による収入向上と併せて、ヤシの植樹や子どもたちへの教育も行っています。
▲緑色の協同組合のウエアを着ているのがヤシ砂糖生産メンバー。
ヤシ蜜の収穫に使う道具などを子どもたちに見せながら、仕事内容やヤシの木を守っていくことについて伝えてくれました。

 

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本事業の第2年次も4月の終了に向けてラストスパートの時期です。
引き続き、組合メンバーの生計向上に向けて現地スタッフと一致団結して事業を進めていきます。

▽第2年次事業計画についてはこちらをご覧ください。
バングラデシュ・ジョショール県の零細ヤシ砂糖生産者と花卉農家の6次産業化を通じた生計向上プロジェクト

 

文責:大塚美香(事業部第2事業グループ)

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