2016年8月下旬から9月いっぱいまで、バングラデシュ・クルナ市のウエイスト・ピッカー(有価廃棄物回収人)40世帯を対象とした識字教育や彼らの生活力向上のためのプログラムを行っています。
彼らは、小さい時に家庭が貧しく親の仕事を手伝わなければならない等の理由から小学校へ通えなかったことや、途中で中退してしまった人も多く、ベンガル語での読み書きや計算等が十分にできないのが現状です。
彼らの生活に必要な基本的な能力を向上させるため、学校の先生の協力を得ながら、まずは下記の基本的な技能が改善できるよう、プログラムを進めています。
(1) ベンガル語のアルファベットの習得
(2) 自分の名前が書けるようになること
(3) 日常生活、例えば市場での買い物の際に使用する計算(足し算、引き算等)
プログラム参加者からの主な感想は下記の通りです。
(1) 教育に年齢は関係なく、今でも学ぶことができる喜びを感じている。
(2) 読み書きができるようになれば、自分たちでいかなる書類書きも可能となり、社会へ交わっていける機会を拡大できる。
(3) 名前が書けるようになれば、書類等へ拇印する(ぼいん: 拇指の先に墨または朱肉をつけて,指紋を押捺すること)代わりに、ペンでサインができるようになり、円滑に事が運べる。
今後も、ウエイスト・ピッカーの生活力が向上していけるよう、地域社会や関係者と連携しながら効果的なプログラムを進めていく予定です。
文責: 国際事業部 佐藤 秀樹