2017年5月18日~22日の5日間にわたり、バングラデシュ天然はちみつ採取人を対象としたスタディツアーを開催しました。本件は、外務省(日本NGO連携無償資金協力)から支援を頂いている「バングラデシュ国スンダルバンスの沿岸流域保全を通じた零細蜂蜜収集人の生計向上プロジェクト(第2年次)」の中で実施しました。
ツアーの目的は、昨年、政府により公式に認可された「天然はちみつ採取人協同組合(50世帯、計100名)」によるはちみつの商品化に向けて、当該商品を開発している企業(工場)や商品を実際に販売している店舗に訪問し、関係者との意見交換を通じてその技能を向上させることです。
はちみつの商品化を行っている工場では、はちみつのろ過、煮沸や保管の方法を、また、店舗では、パッケージングのデザインや顧客へ伝わる販売の交渉術等について意見交換を行い、理解を深めました。また、店舗の許可の下、天然はちみつ採取人により開発されたはちみつ商品の販売実演も行われました。
今回の大きな成果としては、はちみつ採取人が夫婦(5世帯、10人)で参加できたことでした。バングラデシュでは、会議、研修会やスタディツアーに農村の女性が参加することは少ない中、今回、はちみつ商品化・販売で重要なカギを握っている女性が参加したことで、今後の天然はちみつ販売を促進させることが期待できます。
今回のようなスタディツアーははじめての取組みで、わずか5日間という短い期間ではありましたが、参加した5世帯の天然はちみつ採取人は、はちみつの品質改善や顧客の信頼を勝ち取ることが、自分たちの生計向上へつながることを十分に理解することができました。
今後は、今回の学習成果を活かし、今月(6月)より、本格的なはちみつ販売を開始していきます。
文責: 国際事業部 佐藤秀樹