こんにちは!JEEFインドネシア事務所インターンの菊川です!
サトウヤシとヤシ砂糖
今回は、サトウヤシを原料とするヤシ砂糖の現場を紹介します!
サトウヤシとは、インドネシア、マレーシア原産のヤシ科クロツグ属の木。ナタデココのような食感の果実は、シロップ漬けにしたり、花序液(かじょえき)はそのままヤシジュースとしてのんだり、煮詰めて砂糖(パームシュガー)をつくるなど余すところなく利用される植物です。
そして、サトウヤシの花序液を煮詰めて作られるこのヤシ砂糖は料理や菓子、コーヒーの甘味料として利用され、ミネラルやビタミン類が豊富で、血糖値の上昇が緩やかな(低GI食品)です。
早速、砂糖職人のおじちゃんがサトウヤシの花序液を回収する現場をみせていただきました。
おじちゃんはするするとサトウヤシの木に登り、写真のように穂のような花をナイフで切り落とします。背負っている竹筒をさきほど切り落とした場所に挿し込み花序液を集めます。おじちゃんは毎日朝の4時と夕方6時に木に登り、この竹筒を交換します。
こうして集めた花序液を持って帰り、へらでかき混ぜながら鍋で煮詰めていきます。
このかまどは地面に穴を掘ってできていて、大鍋全体に効率よく熱が伝わる構造になっています。また、強い火力でも鍋から吹きこぼれないように竹かごや木製の格子を鍋の上部に置いて短時間で花序液を煮詰めます。
花序液の水分が飛ぶとどんどん固まって砂糖らしくなっていきます。粘りが出て混ぜるのに力がいるようになるとほぼ完成。職人のおじちゃんがベストな頃合いを見て、短く切った竹筒の中に砂糖を流し込みます。
そうして、砂糖が冷え固まったら完成です!
上の写真のように、この竹筒は火を入れてあぶることで消毒します。
サトウヤシからできるヤシ砂糖の生産現場いかがでしたか?
サトウヤシの生産は見ていただいたように、森林を壊すことなく持続可能なかたちで行われています。チアンジュール県で活動をおこなうNGO・アゲンクルトゥルは、サトウヤシ産品を生産し、収入を確保することで森林保全を進める活動を行っています。
今後、JEEFインドネシア事務所も協力して、このヤシ砂糖の輸出も検討中です!