インドネシアよりこんにちは!インドネシア事務所・インターン生の野田です。
6月4日に行った、トヨタ車体グループの森・マングローブ植林事業のモニタリングの様子をお伝えします。
このプロジェクトは、放棄されたエビの養殖地に地域住民を巻き込んでマングローブを植林・維持管理をしていくことを目標とし、5年間で100Haの森を育てていこうというプロジェクトです。2011年度から始まったこのプロジェクトは今年が最終年度の5年目となります。今回のモニタリングでは、今までに植林してきたマングローブの成長を見届けると共に、今年度の植林予定地を視察してきました。
下の写真はプロジェクト開始当時に撮影した、放棄されたエビの養殖地です。最初は豊かだった土地も長年にわたり過剰な量のエビを育てていくうちに、貧しい土地になってしまいます。そうして生産量が利益につりあわなくなった土地がこうして放棄されてしまうのです。
このプロジェクトでは、このような土地にマングローブを植林していきます。植林するのはこの地域の優占種であるヤエヤマヒルギ(オオバヒルギ)と呼ばれるものです。さて以下の2枚の写真は、上が2011年、下が今年撮影された初年度のプロジェクト現場の写真です。4年間で同じ場所とは思えないほど、大きく成長していました。
植林は林業公社の監督の元、地元の住民グループ有
下の写真は船に乗り込みいざ視察へ、というときに出会った地元の漁師さんです。彼らはまさにこのプロジェクトで植えたマングローブの森でとれた大きなカニを見せてくれました。このプロジェクトではマングローブの森とその周辺の生態系を育てることで、地域住民が天然の漁業資源で生計を立てていけるようになることを、一つの目標として掲げています。住民のためになるプロジェクトになることを切に望んでいる矢田さん、とても喜んでいました。豊かな自然が人の暮らしを豊かにしてくれる、そんな一例を見れたことが私にとっても喜ばしいことでした。
海風に吹かれていると、ふと映画ナウシカに出てくるセリフの一節がふと頭をよぎりました。
「多すぎる火は何も生みやせん。火は森を一日で灰にする。水と風は百年かけて森を育てるんじゃ。わしらは水と風のほうがええ。」
私も育てる人でいたいなぁ、と思った一日でした。