海辺の環境教育フォーラムは、全国の海辺で活動する人々が未来の海のために出会い、生み出す3日間をつくりだすフォーラムです。
今年は大田区立伊豆高原学園に、80名以上の参加者が集い、熱い海への想いを語り合っていました。JEEFは本フォーラムに、後援というかたちで協力させて頂いています。
今年のテーマは「This is IZU-ism 伊豆半島から未来の海辺を考える」。「活動をする上で大事にしていること(=イズム)」を共有しながら交流すること、そして知識や技術、アイデアを交換しあう場として、地元の漁師さん、ダイバーたちの協力も多々受けながらの開催でした。
1日目は伊豆の自然を満喫できるエクスカーション。私は「大人の本気の磯観察」に参加しました。(皆さんドライスーツや胴長を用意されていて、長靴程度の私は本気度が足りないんだな…と驚きました。)
アクアマリンふくしまさんの「移動水族館」も福島からやってきて、トラックの荷台部分が開き、水槽が現れたところは皆さん大歓声、そして拍手!
2日目は分科会に参加すると同時に、3日目の作戦会議。海辺の環境教育フォーラムは参加者同士が学び合うと同時に、最終日には一般のお客さんを呼んで、参加者がプログラムの提供を行うのです。短い準備時間ながらも、参加者同士が協力して、365人のお客さんに楽しんで頂きました。
JEEFも、2日目朝の全体ワークショップの実施、ポスター展示で清里ミーティングの紹介を行ってきました。
全体ワークショップは、清里ミーティングでも使用した「ロールくん」。参加者同士がお互いに交流を深めることをねらいとして実施しました。
この紙は、印刷会社から廃棄する紙をロールごと頂いたものです。床に敷き詰めると、大きなキャンバスに!参加者はキーワードを好きなだけ、どんどん書き込んでいました。
今回の舞台・伊豆は、「陸から海まで半島まるごとジオパーク」な地域。陸と海をつなげ、ひとつのものとして認定されたのです。
これまでの「陸は陸、海は海」と分けて考えるのではなく、伊豆のジオパークのようにいろいろなことを「つなげて考える」ことが大切とする意識が、今、社会の中で大きくなろうとしています。
たとえば国内では、環境省が「つなげよう・支えよう森里川海プロジェクト」を大規模に実施。また、世界でもSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みがうねりを生んでいます。ワークショップの最後は、こうした社会の潮流についても紹介させて頂きました。
ロール君を敷きっぱなしにしていたところ、3日目に伊豆高原学園を訪れたお客さんたちがプログラムの感想などを書き込んでくれました。これは嬉しい!中には、子どもと思えぬかなりしっかりした意見も。
3日間をともに過ごした80名は、それぞれの「-ism」を胸に帰っていきました。「海」をキーワードに集まるこの会は、なかなかにコアな会話が楽しめました!
清里ミーティングに興味を持ってくださった方も多くいらしたので、11月にまた再会できることが楽しみです。
文責:垂水恵美子(事業部コーディネーター)