インドネシアのCSOラーニング生と意見交換をしました!
JEEFも受入れ団体のひとつであるCSOラーニング制度に参加する学生たちは、毎月1回、お互いの情報共有やインターン先であるNPO・NGOの紹介、勉強会やワークショップを行う“定例会”を行っています。
また、今年からCSOラーニング制度はインドネシアでも開始され、その事務局をJEEFのインドネシア事務所が担っています。
そこで今年の定例会では、日本のCSOラーニング制度とインドネシアのNGO Learning Internship Program in Indonesiaにそれぞれ参加する学生同士が、ビデオ会議で意見交換・交流を行いました。
僕たちとインドネシアの学生たちの関心は、国が違えど、とても似ていました。今回話題になったのは、大きく次の3つです。
・ゴミの問題
・環境教育
・時事的な環境問題
ゴミの問題
初めにお互いの代表が活動内容を発表しました。
日本のCSOラーニング生が紹介した、使われなくなった漁網を使ったミサンガやプラスチックのリサイクルに、インドネシアの学生はとても関心を持ったようでした。
環境教育
現在の日本の小学校でどれだけ環境教育が行われているのか、正確な知識はありませんが、僕が驚いたのはインドネシアの小学校では「環境教育」というクラスがあることです。
社会科や理科の授業で一部扱われるのではなく、教科として「環境教育」があるのだそうです。
残念ながら時間の関係もあって、その時にどんなことを実際に学んでいるのか内容までは聞けなかったのですが、とても印象に残りました。
時事的な環境問題
ビデオ会議のあった9月30日は、ちょうどインドネシアで泥炭・森林火災が多発していた時期でした。
泥炭は膨大な炭素の貯蔵庫である上、乾燥すると非常に燃えやすくなります。さらに一度発火し、土の中にまで火が入ってしまうと、完全に消火することがきわめて困難になることが問題とされています。
通常の火災よりも大量の二酸化炭素(CO2)が排出されるのに、この時期の火災は特に大規模だったので、近隣諸国への煙害までも引き起こしてしまっているのでとても悩んでいました。
この問題の背景には、過剰な需要量を求める先進国側の問題もあるのだと感じました。
実際にインドネシアへ行ってみて、感じたこと
このビデオ会議のあと、なんと実際にインドネシアへ行く機会を得ることができました。
僕が訪れたのはスラバヤと呼ばれる、ジャカルタに次ぐ二番目の都市です。そこで大学のプロジェクトの一環としてワークショップを実施したので、現地の人たちに話を聞いてみました。
スラバヤのクダンダンというムラでは、1000人ほどが暮らしています。インドネシアのムラは、日本のように整備されていない雑多なところを想像していたのですが、実際に行ってみるとイメージと違っていました。
ごみもほとんど落ちておらず、とても清潔に保たれており、リサイクルやゴミの活用にとても力を入れているムラでした。
子どもたちもリサイクルが日常なのか、使ったプラカップでエコバッグを作っていました。(写真で見せてくれたもので、実物は見れていないのが残念ですが。)
さらに、1ヶ月に1回ムラの人たちが使ったペットボトルを集めて、1kgを2600rp(およそ20円程)に変えて、ムラの活動資金のにあてているそうです。
この活動はどこのムラでも行われているわけではないので、クダンダンはとてもリサイクル意識が高いムラということが分かります。
このクタンダンのように、小さい頃からリサイクルなどの活動が身近にあることは、学校で知識として学ぶよりも主体的に取り組むことができるのではないかと感じました。
日本でもインドネシアでも、学校で環境に対する教育をするのはもちろん、もっと地域住民同士で声を掛け合ったり一緒に取り組んだりすることで、より環境問題を自分事として感じ、動き出す一歩になると思いました。
文責:2019年度CSOラーニング生