事務局日誌 Blog

市民のための環境公開講座レポート「気候危機・コロナ危機と社会の大転換」 2020.09.24

市民のための環境公開講座パート1「生きものと気候変動」を開催しました。
2020年度は初のオンライン開催で実施し、遠方等でこれまで受講いただけない方にも多く参加いただくことができました!

パート1第1回は「気候危機・コロナ危機と社会の大転換」のタイトルで、国立環境研究所 地球環境研究センター副センター長・江守 正多さん。
2つの危機を乗り越えるためには、社会の常識が変化するような大転換が必要です。大転換を後押しするために私たちが何をすべきか、お話し頂きました。

▼講座のダイジェストはこちらからお読み頂けます。
第1回「気候危機・コロナ危機と社会の大転換」

講座を受講したJEEFインターン生のレポート

レポート:関根瑞希(CSOラーニング生)

産業革命時代から続いてきた「化石燃料文明」はどうやら終わりを迎えるらしい。
今年23歳の私が小中学生の頃は、社会や理科の授業で「石炭や石油の量の限界があと数十年でくる」と習った。そして当時はいかにして消費を抑えるかということを考えていたが、「今時代は化石燃料から自然エネルギーを主に使う時代に移行しようとしている」という話を聞いて、世界的に状況は刻一刻と変わって、それに合わせ私たちの認識も新しくしていくべきなのだと思いつつ、時代が移り変わるのを遠いところから見ている「自分ごとにしていない自分がいる」ことを痛感した。

環境に配慮した生活について日本人は「不便になると感じる」というアンケートが提示されていたことは、とても不思議で興味深く感じた。
特にその生活でこんな不便があるとか、煩わしいことがあると見聞きしたことがなかったけれど、なんとなく私にもそのイメージがある。なぜなのか理由は全然出てこない。
「声をあげること・デモに参加すること」にもなんとなく抵抗がある。こちらもなぜなのかはっきりした理由はなく、なんとなく敷居が高い、反論するべきじゃないと思うから?と曖昧だ。
環境問題に対して私たちは現在の状況を知り、今までの活動や考え方を「転換」する必要があると今回の講座を聞いて思った。そしてこれは環境問題のみならず、様々な場面でこれから必要になるはずだ。
当たり前を見直して、それに適したことに行動が移せる人間になりたいし、そんな人が多くなるような声かけをする自分へと、まずは転換していきたい。

レポート:前川奈々美(CSOラーニング生)

ここ数日間、強力な台風が日本列島を襲っている。年々異常気象による災害が増えていることは多くの人が感じているだろう。
実は、日本は世界各国の中で気候の災害の受けやすい国ランキングでトップ3に入っているそうだ。
日本のメディアは、異常気象は「気候危機」だと大きく報道してほしい。報道を知った何人かが、この問題を自分ごととして捉え、「3.5%」の一員になり得る可能性は少なからずある。
また、異常気象のニュースとともに根本的な原因とその解決策を関連づけて報道すれば、異常気象による被害を根本的に減らすこともできるはずだ。

この講演において江守さんの、「卒エコ」というワードが印象的だった。環境問題に関心ある一人として、今まで取り組んできたエコな実践では十分ではないと知った。
私はこの数年、自分の消費の量を見直してきた。具体的にはマイ〇〇を持ち歩いたり、植物性の食事をしたりと心がけている。大好きなファッションに関しては、以前と比べて遥かに購買量が減り、エシカルブランドにも注目している。
楽しみながらも、こういったことが「我慢」だったかと言われれば否定はできない。実際、日本では環境問題に取り組むことは生活の質を脅かすと考えている人の割合が半数だそうだ。
「環境に配慮された」商品やサービスが当たり前になってほしい。そうすれば関心や知識の有無に関わらず、知らず知らずのうちに多くの人がより良い選択をし、「大転換」に一歩近づくだろう。

コロナ下においては、この問題に関してオンライン署名やデジタル気候マーチが行われた。また、#ブラックラブズマターではSNSを通して、私の周りでもかなり多くの人が声を上げていた。
私自身、デジタルでの参加はハードルが低く参加しやすい印象を受けた。これをきっかけにして、今まで以上に声を上げ、「大転換」を起こす、「3.5%」の一員になることが私にできることだと感じた。

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