事務局日誌 Blog

市民のための環境公開講座レポート【楽しく取り組む「捨てない」暮らし】 2020.12.11

市民のための環境公開講座パート2「未来へバトンをつなぐ“お買い物”」を開催しました。
2020年度は初のオンライン開催で実施し、遠方等でこれまで受講いただけない方にも多く参加いただくことができました!

パート2第3回は、2名のゲストをお呼びしての対談回!
【楽しく取り組む「捨てない」暮らし】をタイトルに、翻訳家の服部 雄一郎さん、パン屋の田村 陽至さんに登壇いただきました。
ごみや無駄を減らす「ゼロウェイスト」関心を持つ人が増えています。対談を通して、無理なく、楽しみながら廃棄物削減に取り組む姿勢を学びました。

▼講座のダイジェストはこちらからお読み頂けます。
第3回「楽しく取り組む「捨てない」暮らし」

 

講座を受講したJEEFインターン生のレポート

レポート:前川奈々美(CSOラーニング生)

お二人の話を聞きながら、『人新世の「資本論」』を思い出していた。あらゆる社会の課題に目を向けて現状を学び、原因を考えていたところ、どこを切り取っても根本には現代の資本主義に問題があると改めて気づいて絶望していた時があり、そんな時に出会った本だ。
2020年、もともとあった社会の問題がコロナウイルスによって改めて浮き彫りになっており、今こそ、著者が言うように、「経済成長」から、人間と自然を最優先にする「脱成長」への転換のチャンスだろう。それは物質的欲求を求められる、お金で関係性が作られる資本主義ではない。

そこで権力化しない腐るお金、「eumo」による「共感主義社会」がある。例えば現代の、「お金」に価値を置いた資本主義のシステムにおいて解決できてない格差の問題を解決するヒントも共感ネットワークに隠れているかもしれない。
他にも国分寺のカフェ、「クルミドコーヒー」では、「ギブしあう関係性」を作ることを事業として、また組織内においても行っている。こういったことを学んだことは金銭的な価値の追求ばかりの経済やビジネスのありようだけではなく、自分自身の暮らしを見直すきっかけとなった。

コロナ以前は、お金を稼ぐためのアルバイトに熱中しすぎていた。加えて学校や遊び漬けでほとんど家にいなかったが、コロナの自粛期間で、「生産性がない」と思われるようなことを楽しむ時間が増えた。外でオンライン授業を受けてみたり、夕陽を観に行ったりするなど自然を親しんだり、音楽を楽しむ時間となった。さらに、自分で育てた野菜で料理をするなど「新たに自分でモノを生み出す」ことをしてみて、『ゼロウェイスト・ホーム』を読んだ時のワクワク感を思い出した。
社会の現状に目を向けると、落ち込んだり悩んだりすることもある。だからこそ、「自分の時間を楽しむこと」も忘れずにいたい。

レポート:関根瑞希(CSOラーニング生)

今回の対談を聞いて私が考えていたのは「自分にとって幸せとは何か」だ。講座の終盤に、今の一般的な生活は「心を穏やかにするには雑音が多い。雑音が減ると考える時間が増える」とお話があり、私はこの話にとても共感した。

先日、「余裕がないほど脳の前頭葉の機能が低下する」というニュースを見た。Covid-19然り、人権問題、環境問題、貧困等々、さまざまなところで市民はよく考え選び、行動に移していく必要のある機会をがあるにもかかわらず、権利を十分に行使しているとは言えない状況が続いている。
これには仕事で日々が忙殺されストレスにさらされていること、SNSやインターネットからの膨大な情報に触れる日常など多様な要因が根深くあると強く感じる。そんな瀕死の状態では簡単なことも選び取るのはとても面倒くさい。だが自分の行動に責任を持つ為にも大切にしたいこだわり、譲れないものをもがいて、思考して選択していきたい。

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