市民のための環境公開講座パート3「サステナブルなライフスタイル」を開催しました。
2020年度は初のオンライン開催で実施し、遠方等でこれまで受講いただけない方にも多く参加いただくことができました!
パート3第3回講師は共生革命家のソーヤー海さん。『パーマカルチャー ~共生型未来へのパラダイムシフト』のタイトルで、循環する豊かな暮らしと社会へのパラダイムシフトについて、お話を頂きました。
▼講座のダイジェストはこちらからお読み頂けます。
パーマカルチャー ~共生型未来へのパラダイムシフト
講座を受講したJEEFインターン生のレポート
レポート:関根瑞希(CSOラーニング生)
市民のための環境講座受講を通して私が再認識したことは「常識とは?」と「誠実さ」だ。
まず1つ目の「常識とは?」だが、Part1の気候変動についての回で、私が義務教育過程で学習した化石燃料の存続はすでに一昔前の学習内容であり、まだ資源はあるが自然エネルギーに切り替えていくことに重きを置いている。自分の知識の更新を常にかけて行かなければ、時代から取り残されていく。そしてまた、Covid-19により家の存在や、学校の存在、働き方の概念もこれからより一層変化した社会になる。このときに私たちはとにかく全てが最新で便利なものを使わなければいけないか吟味をする必要がある。
「誠実さ」はどの場面でも必要である。誠実とは対象への気遣いをすることだと思う。これは人権問題にも直結すると私は考える。
SDGsを主軸として、2030年まで世界は課題解決に取り組んでいる。だが、人々が欲を満たすため、快適さのみを求める、異なる地域で悲鳴をあげている人を無視する、自分だけが幸せであれと思っているうちはこれは絶対に達成されないだろう。そしてこのような課題は結局繋がっている自分のところに影響すると思う。すべては全て循環し、繋がっているからだ。
ソーヤーさんが講座の中で問題の根源についてお話されていたが、その人の性格だけでなく、社会の論調も大きく影響する。私たちはその社会環境で学習し育つから、そこに意を示すようなことは思い浮かばないかもしれないし、難しいかもしれない。けれど、今回の講座をきっかけに新たな「意義」を、行動を伴いながら広めていきたい。
レポート:前川奈々美(CSOラーニング生)
学校生活は常に競争社会だった。年に何度も試験があって、常に高い点数をとること、良い順位をとることが求められた。受験も他人との勝負であった。「就活」においても「内定を勝ち取る」という表現があるように、これも「就活」から競争をイメージさせる。そして上手くいかないと「負け」となり、「自分は人生の負け組だ」とまで捉えてしまう経験のある人も多いのではないだろうか。このようなシステムによって、まるで社会は競争が全てだと思わされている。学校だけでなく、会社に所属すればポジション争いだってあるだろう。
そのような社会は、「シェアリング」なパーマカルチャーとは大きく異なる。競争社会では皆トップになろうとするのだから、「分かち合おう」などという考えを持つことは難しい。それは個々人に原因があるのではなく、この社会のシステムが根本にある。そのため、この競争原理から抜け出すのは簡単ではない。しかし、競争をこれ以上続けていった先には何があるのだろうか。負けた者が排除されるような社会に持続可能性はないだろう。
学校でも会社でも競い合うのではなく、相互に助け合えるコミュニティが良い。互いに弱いところを補い合える、そんな社会システムをつくるヒントが「パーマカルチャー」にあるはずだ。
※「市民のための環境公開講座2020年度の講座はすべて終了しました。2021年度もぜひご参加ください。