時間が空いてしまったのですが、今年1月に実施したブータン王国での教員研修(「地球のこども」)のフォローアップとして6月8日(土)に教員向けの研修を行いました。ちょうど学校の試験期間の直前ということでしたが、中央ブータンのブムタンや西のパロなどからも16名が駆けつけてくれました。
今回の目的は、探究型の教授法のおさらいと、ラーニングサイクルを意識したファシリテーション。プログラムはアクティビティが4つのパートに別れていて学習サイクルがわかりやすくなっている『ウーブレック~科学者は何をする人なの?』を選択。宇宙から来た謎な物質と出会う「導入」、そしてその性質を知るための「探究」、ウーブレックの性質を表す「法則」を考える科会議は「概念化」、そしてその法則を元に宇宙船設計をするのが「応用」と、それぞれのパートに応じた声掛けを意識しやすくなります。
ブータンの教員の皆さんは教育手法の知識やトレンドもよくとらえていますが、様々な環境要因(教員数が少ない、教材入手が困難)も含めて教室での実践につなげられていないとの相談をよく受けます。
「複式学級(2つ以上の学年をひとつにした学級)でやる場合、どのようなことを心がけたらいい?」「特別学級でやるとするとアセスメントは?」などと前回に増して、実践するときイメージを強く持っているように感じました。
ブータンの教育は、公立・私立校以外にも僧院でも教育が行われており、僧侶の先生も参加されました。
秋には、いよいよTraining of Trainers(上級指導者養成)が始まり、来年以降は、ブータンの方々が自分たちで教員養成ができるようになることを目指しています。
*ラーニングサイクル:学習者が自ら学ぶ姿勢を育む学習サイクル。
柴原みどり(ELMSセンター)