10月19日(土)~20日(日)の1泊2日で「秋の大自然を満喫!キトウシ・美瑛こどもキャンプ」を開催しました。
北海道・旭川市や近郊に住む子どもたちに自然の中で元気にのびのび過ごしてもらいたいと、公益社団法人日本環境教育フォーラム(JEEF)とNPO法人大雪山自然学校がこどもキャンプを企画しました。
今回は、小学1年生~6年生の計18名の子どもたちが参加しました。NPO法人大雪山自然学校に隣接している保育園と、国立大雪青少年交流の家にて様々なアクティビティを行いました。
1日目はさっそくの雨模様…キトウシの森を散策する予定から、室内アクティビティに切り替え、「シカと森の生態ゲーム」や、「わたしは誰でしょうクイズ」といったミニゲームを行いました。
翌日、エゾシカや森にいる野生動物たちに会いに行こう、というプログラムを予定していたため、より野生動物や自然への理解を深める事前学習のためのミニゲームでした。「シカと森の生態系ゲーム」は、シカ役と森(環境)役の半分にグループを分け、それぞれの役が水や家、食べ物のジェスチャーをとり、条件が一致したら(同じポーズをしている役を連れてこれたら)シカが生き延びることができるという、生態系のバランスを学ぶゲームです。対象が中学生ということもあって、途中でポーズを変えてしまうなどのハプニングも見られ、小学校低学年の子どもたちには若干難しいかな?大丈夫かな?と思いましたが、2日目の振り返りで本ゲームが印象に残ったと言っている子が複数人いたのと、何よりとても子どもたちが楽しんでくれていたのが印象的でした。
ミニゲームのあとは、待望の昼食!お野菜たっぷりの豚汁とおにぎりを美味しくいただきました。
その後、バスで約1時間をかけて美瑛町にある国立大雪青少年交流の家へ。
部屋に着いたあとは、シーツを敷いたり、枕カバーをつけたりベッドメイキングの時間。すぐに準備が終わってしまう子もいれば、枕が入らない~と苦戦する子も。そんな子たちには、上級生の子が積極的にお手伝いしてくれている姿も見られて、とても微笑ましい光景でした。
諸々の準備を終えたら、いざ森に探検へ…!ところがなかなかお日様が現れてくれず、雨がしとしと…。そしてなにより寒い…!外のアクティビティは、「お気に入りの葉っぱを3枚見つけて来よう!」ということで、約10 分程度で早々と切り上げました。しかし時間が短いながらも、各々お気にいりの葉っぱを見つけてきてくれました。みんなが集めてきてくれた葉っぱを色ごとに分けてグラデーションをつくり、同じ葉っぱでも色が違うのはなぜ?形も大きさも違うね、などと自然の織り成す不思議さについて学んでいる様子でした。
そのあとは、室内でドッジボールやバレーボール、カードゲームとめいっぱい遊びました。
夕食とお風呂を終えたら、みんなでクラフトづくり。木のスプーンやフォークをつくりました。持ち手の木を選ぶときは、すぐに決めてしまう子もいれば、選んだあと作業を進めていく中で、やっぱり別の木がいい!とこだわりを見せる子も。そして驚かされたのが、みんなのナイフの使い方の上手なこと!はじめてナイフを使うよ、不安だよ、という子が半数ほどいたにも関わらず、大きな怪我なくナイフを使いこなしている姿にびっくりしました。
クラフトづくり後は部屋に戻って就寝。はじめましてのお友達や非日常の空間に、興奮冷めやらぬ様子でした。
2日目の朝。子どもたちの「雪だー!!」という元気な声で起床。さすが北海道、10月で冠雪するなんて…
朝食と準備を終えたのち、森のトレッキングへ!この日の気温は最高気温が7℃、最低気温が-2℃。外に出た瞬間、肌を突き刺すような寒さでした。防寒グッズを身に着けられるだけ身に着け、エゾシカやヒグマの爪痕を探しにいきました。森のなかはすっかり銀世界でとてもきれいでした。
動物たちに会えるのはなかなか難しかったですが、爽やかな香りのする樹液を嗅いだり、かわいいきのこを見つけたり、森の中でたくさんのたからものを見つけていたようでした。宿舎にもどったら、近くにエゾシカらしき糞を発見。姿は見えませんでしたが、動物の痕跡をしっかり感じることができました。
すこし休憩してから森のアスレチックへ。好きな遊具で遊んだり、ココアを飲んで一息ついたり、おかしを食べたり、お友達とおしゃべりして楽しんだり。各々の時間を好きなように過ごしていました。
屋外アクティビティはこれでおしまい。講堂に戻って軽くあそんだあと、この2日間の振り返りタイムへ。
2人~3人1組の小さなグループをつくって、「2日間で楽しかったこと」「大変だったこと」などをそれぞれ共有しあいました。それから「一番印象に残ったこと」を紙に書き出すタイム。悩みに悩んで、1つを書き出す子もいれば、選びきれずにいくつも書き出す子もいたり、絵で表現する子もいたり。みんなの個性を感じられる時間でした。
紙に書き出した後は円になって、ひとりひとり発表。いい思い出がたくさん作れたのではないかと思います!
大雪青少年交流の家を後にして、大雪山自然学校へ。
1日ぶりの親御さんに会って安心したのか、ホッとした嬉しそうな表情と、新しくできたお友達とのお別れが名残惜しいのとでいろいろ入り混じった表情が見られました。
今回の自然体験を通して、身近にある自然の素晴らしさに目が向くようになったらうれしいなと思いました。これからもたくさんの自然を体験して欲しいです。
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本企画は、東京マラソン2024チャリティの寄付金により実施いたしました。
JEEFでは、様々な形で頂戴したご寄付や会費を活用させていただくにあたり、身体的理由や経済的・地域的な理由などで、これまで私たちのプログラムに参加する機会のなかった方々との出会いの場を増やし始めています。
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文責:原田 真梨子(事業部第2事業グループ)