海洋プラスチック問題について学びたい小中学生を対象とした、3日間連続の講座を今年も横浜市で開催。小学4年~中学生の参加者11名が、海洋プラスチック問題についてさまざまな角度から知り、自らできるアクションを考えました。
※この事業はジョンソン株式会社のサポートを受けて実施します。
1日目は、横浜市唯一の海水浴場「海の公園」で、海洋プラスチック問題の概要についてのレクチャーと、実際にビーチでのごみ拾いから。
ただ拾うだけでなく、拾ったごみを並べて、これらのごみは生きものにどのような影響を与えるか?、どんな人が・どんな理由で捨ててしまったのか?、同じことがくり返されないためにどんな対策が考えられるか?といったことを話し合います。
最後は、お迎えに来た保護者に発表。自分が知るだけでなく、周りの人に発信することも科学者の大切な仕事。
この講座の中では、人と一緒に考えること、考えたことを伝えることを意識づけていきました。
2日目は、海の公園の隣にある横浜・八景島シーパラダイスで、アジ釣り体験。生きている魚に触れたことがない子どもたちも多く、小さなアジから感じる生命の力強さに驚きの声が上がります。
釣ったアジは施設内のキッチンで、目の前で捌いてくれます。次々と捌かれていくアジの消化管の構造を観察しながら、「こんなに細いとすぐプラスチックで詰まっちゃいそう…」と、真剣なまなざしの子どもたち。
さらに、立教大学のコンテンツ制作・発信団体Bilder.の学生さんたち制作した、没入感のある海洋プラスチックごみの映像を観ながら、「自分は海洋プラスチック問題についてどんなことを・どんなアプローチで周りの人に伝えたいか」という発信側に立っての話し合いを行いました。
3日目は、横浜SUP倶楽部さん協力のもと、SUPに乗って大岡川に浮かぶプラスチックごみの回収にチャレンジしました。
小さい体で大きなSUPの操作に苦戦するか…と思いきや、子どもたちの方がスタッフよりも慣れるのが早く、川に落ちるのも恐れずにごみに手を伸ばしていきます。すごい!
陸地に戻ってから、川に浮いていたごみを分析します。
初日のビーチと比べて、ごみの種類は違うか?ごみの汚れや破損具合はどうか?など、街・川・海のつながりについて理解を深めました。
3日間を終えて、子どもたちは各自が家でプラスチックごみ削減アクションに取り組みます。
海のごみは川から、川のごみは街から、街のごみは人の心から出ている。
小さな「海の科学者」たちの活躍を期待しています。