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【レポート】次世代ネイチャースクール オンライン① 2024.11.18

こんにちは!インターンのホンです。
8月24日(土)に行われた「次世代ネイチャースクール」のオンラインプログラム「沖縄のサンゴ礁で出会うユニークな生きものたち」の録画配信を受講しました。

次世代ネイチャースクールって?

「次世代ネイチャースクール」とは、不思議で魅力的な自然・生きものに触れることで、子どもたちの好奇心を育み、自発的な探求心を促すための学びの場です。
地球温暖化や海洋プラスチック問題といった環境問題が深刻化する中、地球の未来について考えるきっかけとして今年からはじまりました。

オンラインで海の生きものについて学ぶ!

オンラインプログラム第1回目は、海の専門家の鹿谷麻夕さん(しかたに自然案内)の講座です。全国から集まった小学4~6年生の子どもたちが、沖縄のサンゴ礁や海の生きものについてお話を聴きました。

「見てみたい海の生き物は?」という質問でプログラムがはじまった後、鹿谷さんは沖縄の海の生き物について興味深い例をいくつか挙げてくれました。

例えば、オスのルリマダラシオマネキはメスに力を表すために大きなハサミを持っていて、小さなハサミは食べられるものをろ過するために使います。また、面白いのは、それぞれのシオマネキの仲間にまつ毛があることです。
このようにプログラムを始めることで、子どもたちは海の生き物に対する好奇心をかき立てられていました。


よく見るとまつ毛がある!

さらに、地図でみた沖縄の位置や、島の大小によって異なる豊かで多様な生態系があることなどが紹介されました。

サンゴ礁、砂浜、海草藻場、砂や泥の干潟、マングローブ林といった沖縄の海辺の特徴や、海の生態系に多様な生き物が生きていることの説明を聞いて、参加者の雰囲気は一気にヒートアップしました。だんだんと自然のつながりが理解できてきたのかもしれません。

海草藻場の紹介では、見た目が似ている海草と海藻の違いについて聞きました。実は人間が食べられるのはモズク、ワカメ、昆布などといった海藻の藻類だけです。さらに面白かったのは、海草を好きな生きものがいることです。一般的にウミガメの主食はクラゲですが、アオウミガメは特に海藻が好きなので、海草藻場ではアオウミガメに食べられて海藻の表面にぽっかり穴があいていることがあります。


アオウミガメが食べた海藻の跡

次に、サンゴ礁についてのお話がありました。サンゴは植物ではなく、刺胞動物だということに子どもたちは驚きました。
サンゴは毒針とたくさんの触手を持っています。肉食性で、夜になると触手を伸ばして海中のプランクトンを捕まえて餌にする特徴があります。また、サンゴの体内には植物が生きています。
サンゴ自体にも多くの種がいて、サンゴ同士が日当たりのいい場所を争う「サンゴのけんか」が起きることもあるそうです。
鹿谷さんの説明のおかげで、サンゴ礁の色々な特徴をわかりやすく知ることができました。

実はサンゴはクラゲやイソギンチャクの仲間

サンゴ礁だけでなく、海の生態系の特徴を興味深く説明したことで、子どもたちは自然の面白さに興味を持ち、多くの質問が挙がりました。例えば「海の中ですごく目立つ生きものは?」「沖縄のサンゴ礁の大きさは?今、生えている面積はどれぐらい?」などのような質問です。

そしてプログラムの最後には、サンゴ礁へのメッセージを紙に書いてもらいました。すると、「サンゴ礁を守りたい」「美しい自然や海の多様性などを守るボランティア活動に参加したい」という意見が出てきました!
残念ながら今はまだ子どもたちが参加できる海のボランティアの地域や数は限られていますが、今すぐにできる行動として海のごみ拾いが紹介されました。近年、プラスチックごみ、特にマイクロプラスチックが海にはどんどん増えていて、それが餌だと間違って食べてしまう生き物がいるという問題に直面しています。そのため、プラスチックを減らすことに努力しなければなりません。

サンゴ礁に向けて、子どもたちからメッセージ!

今回のオンラインプログラムでは、自然や生き物の面白くて、有益な情報を提供するだけではなく、生物多様性の保護・維持への認識も高めることができました。
子どもたちだけではなく、私自身もこうした知識を身に付けることができて、本当にありがたいです。

文責:グエン・ティ・タン・ホン(JAL財団インターン生)

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