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海辺の生き物観察・里海の保安と活用に参加して 2024.10.08

10月1日「東京ネイチャーアカデミー2024」の講座として行われた「海辺の生き物観察・里海の保安と活用」の活動に参加させていただいた。これは2013年から始まった毎年恒例のプログラムで、20~70歳を対象としている。このプログラムでは、SDGsに関するオンライン講義と、自然や環境に関する講義を組み合わせた多くの野外活動が行われている。

今回の活動は認定NPO法人オーシャンファミリーの講師にサポートしていただいた。オーシャンファミリーは、子どもたちを対象とした自然環境教育を主な活動としている。実践的な体験を通して、子どもたちに海のすばらしさを感じてもらうことで、環境問題への関心を高め、持続可能な社会の実現に向けた活動を展開している。当日、葉山公園、一色海岸付近に連れて行ってもらい、多様な生き物を観察して実感することができた。それとともに、海が直面している環境問題についても認識を深めた。

一色海岸では、さまざまな生き物を観察することができた。海の生き物の説明を聞いた後、5つのグループに分かれ、一緒に海の生き物を捕まえて、より近くで観察する機会を得た。今回は直接観察し、生き物の特徴などの説明を聞くことができたので、知識が広がった。例えば、ケフサイソガニのふんどしは、オスが三角形でメスが丸いという区別方法になっている。また、メスのふんどしのほうが大きいのは、卵を抱くためである。また、カニを取ったたら、それが死んだカニだと思ったが、それは脱皮だということが分かるようになった。

カニと言えば、オウギガニ、ワタリガニ(=ガザミ)など、いろいろな種類のカニがあると説明していただいた。ガザミは暖地に生息するカニの一種で、例えば日本の南部にもたくさんいるという。また、ヤドカリはカニの一種で、巻貝の貝殻に体を収めて生息しているということもわかった。タニシといえば、イボニシ、スガイ、サザエなどがいて、海岸の岩場や崖の上に多くの種類が共生している。今回の直接観察で、海洋生物の多様性をよりはっきりと感じることができて、同じ仲間の生き物でもよく見れば、その違いがわかった。例えば、クモハゼはアゴハゼと比べると頭が細いということがわかった。

海が直面している環境問題をよりよく理解するために、講師は海岸にある貝殻、海藻、オニグルミや木の枝、人間のゴミを集めさせ、詳しく説明した。浅瀬では緑色、深海では赤色、中層では茶色となる特徴を持った海藻は、海の深さや太陽の光の色によって色が変わることもわかった。

社会が発展するにつれ、ゴミの量も増える。ゴミ収集の過程を通じて、最も一般的なゴミはプラスチックゴミであった。しかし、スーパーのレジ袋がなくなったような気がした。実際、日本ではスーパーのレジ袋が有料化されて以来、レジ袋のゴミは激減した。これは、海岸にレジ袋が落ちていないことにもつながっている。この例からも、社会活動がいかに環境に影響を与えるかがよくわかる。海洋環境の保全と保護は難しいが、不可能ではない。それは全員の意識とライフスタイルにかかっている。

一色海岸を観察した後、オーシャンファミリーセミナーハウスに戻り、葉山里山ファームが創業以来続けている海の環境保全活動についてお話を伺った。例えば、里山体験活動は一年中、四季を通じて行われている。この活動では、参加者は土地を耕し、木を植え、収穫し、最後に収穫した食材で作ったおいしい料理を食べるという一連の流れに参加する。その恵を受けて、参加者は人間と自然のつながりを感じることができる。

日本近海は、世界で最も生物多様性が保たれている場所として認識されており、全世界で23万種が生息しているのに対し、日本近海では33,629種が記録されている。講師は海の生き物を紹介し、さらに有益な情報を提供した。例えば、カキや二枚貝は海中に浮遊するプランクトンや有機物を餌としているため、海水をろ過する機能を持っている。

これは私にとって本当に貴重な体験である。海の生き物を直接間近で観察し、その特徴について説明を聞くことができた今回の研修は、とても勉強になった。また、山と海に囲まれた逗子市も大好きである。そのような自然に恵まれた街にあるオーシャンファミリーは、常に自然環境の保護・保全に努めていることが理解できた。

文責:グエン・ティ・タン・ホン(JAL財団インターン生)

 

 

 

 

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