機関誌「地球のこども」 Child of the earth

JEEFインドネシア事務所 7カ月のインドネシアインターンを終えて 2016.03.30

文:野田 麻美 (JEEFインターン)

【インターン実施期間】2015年5月~12月  【実施地】インドネシア ボゴール

言葉も文化もまるで知らないまま飛び込んだインドネシア。そこは、一瞬一瞬が生きた学びに溢れた場所でした。
最終回は、11月の活動報告と、そこで学んだ地域開発に携わるうえでの心得について。
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激動の11月

インターン期間が残り1カ月に迫った11月、私は「持続可能なエコツアー開発プロジェクト」を進めるマラサリ村に住まいを移しました。そこで、次の3つの活動に取り組みました。

お土産「ヤシ砂糖シロップ」開発

ヤシ砂糖を作っている現場でしか食べられなかった、そのシロップ。初めて食べたときのあの優しい甘さが忘れられなくて、「マラサリ村の新しいお土産に!」と提案し、一から作りました。

村人は芋やバナナにつけて食べますが、はちみつやメープルシロップのように、パンケーキや紅茶とも相性がいいです。衛生面やパッケージなどは手を加えましたが、中身は無添加、そのままを活かした、昔ながらの新しいお土産です。

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子供たちとの日本語・英語の勉強会

村人に勧められて始めた勉強会。学校の授業や校外で集まったり、遠くの集落に訪れて出張勉強会を開催しました。子供たちの世界が広がる小さなきっかけになれば、という思いで始めたのですが、実はこれが予想以上にやりがいを感じた活動でした。

これまで、自分が授業形式での教育をするということは考えていませんでしたが、子供たちが楽しそうに勉強する姿に胸を打たれてしまいました。

この活動は、私の将来に“教育”という新しい可能性を提示してくれるものでした。

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ジャカルタ在住の日本人の皆様を お連れしてのツアー企画 

このツアーでは、ジャカルタ写真部の皆さんとボゴールの日本人留学生を連れてマラサリ村を案内しました。私は、このツアーを取り仕切る役を務めたのですが、これがこの7カ月で一番大変な仕事でした。

特に、村人との関係が今までの“友達”から“仕事”の関係になることで生じたズレが、非常に厄介なものでした。ですが、最後には村人との絆を確かめることが出来ました。そのおかげで、この活動はこの7カ月で最も貴重な経験となりました。

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住民と私「自分は何のために、何がしたいのか」

私はインドネシアに来る目的として、「インドネシアや、プロジェクトに取り組む住民を知ることで、日本や自分、そしてこれから関わる人々をより深く考察出来るようになること」を掲げていました。今回の私の村人との関わり方は、“仕事”ではなく“友達”や“家族”に近い形でのものでした。それが功を奏し、村人からはプロジェクトに対する姿勢や期待すること、心情の変化などを、取繕わない言葉で聞くことが出来ました。また、村人が私のコミュニケーション力を高く評価してくれたことで、自分の強みをしっかりと掴むことが出来ました。

その結果、これからの私の活動を考えるための比較対象として、十分な知識を得ることが出来ました。

しかし“仕事”ではないからこそ出来ないこともありました。プロジェクトを進める上で、彼らとの関係における自分の立場をどう位置付けるかで出来ることが変わってきます。また、立場や目的があいまいなままだと現地の方を混乱させたり、信頼を失うことにもなります。

下のの3の活動がそれを実感する良い機会でした。「自分は何のために、何がしたいのか」を考え、しっかりと伝えることが地域開発をするうえで大事な心得だと考えました。

最後に

これまで、両親、JEEFのスタッフの皆様、そして応援してくださった方々のおかげで学びの多い7か月間を過ごすことが出来ました。ここに、関係者の皆様へ深く感謝申し上げます。有難うございました。

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