【事業名】市民のための環境公開講座2017
文:垂水恵美子(事業部コーディネーター)
この事業は、1993年から損保ジャパン日本興亜(当時安田火災)と協働で開催しています。キャッチフレーズは「認識から行動へ」。広く一般の方が多角的に環境問題の知識を得、自ら行動を起こすことをねらいとしています。
JEEFが任意団体として立ち上がったのが1992年、この講座が始まったのが1993年。当時はCSRという言葉もまだ社会で浸透していません。
大学でも環境について学べる場は少なく、一般向けとなるとほとんどない時代です。そんな頃に始まったこの講座は、企業とNGOが環境の分野で行う協働プロジェクトの先駆けとなりました。これによって、広くJEEFの存在が認められるきっかけとなったのです。
そこから25年。受講者はのべ1万9千人となりました。アンケートで頂いた声を、少しだけご紹介します。
その後、実際に動いた方がどれくらいいるのか、そこまでは追えていません。しかし「認識から行動へ」が起ころうとしている瞬間を見ると、この講座を続けてきて良かったと思うのです。
事務局としても、「行動」の機会として2010年頃から『特別講座』を開催。野外体験や施設の見学、ワークショップ等を行っています。今年は砂浜をテーマに海の環境を学ぶGEMSの親子向けワークショップを7月1日に、都会の中にある「大手町の森」でグリーンインフラの見学会を10月18日に開催します。
親子向けワークショップは、パート1「海から見た環境問題」、見学会はパート3「自然災害への備えと環境問題」とリンクしています。
ひとりでも多くの市民が、得た知識によって自分の身近なことを見つめ直し、自分に何ができるか考え、行動する。それによって、環境問題の解決に向けて少しでもいい未来へ進むよう、私たちは願っています。JEEF会員の方は無料で受講できますので、ぜひお気軽にご参加ください!
(※特別講座は別途参加費がかかりますので、ご注意ください。)
地球のこどもとは
『地球のこども』は日本環境教育フォーラム(JEEF)が会員の方向けに年6回発行している機関誌です。
私たち人間を含むあらゆる生命が「地球のこども」であるという想いから名づけました。本誌では、JEEFの活動報告を中心に、広く環境の分野で活躍される方のエッセイやインタビュー、自然学校、教育現場からのレポートや、海外の環境教育事情など、環境教育に関する幅広い情報を紹介しています。