機関誌「地球のこども」 Child of the earth

小さなサスティナブルのカケラ第4回:今月みつけたカケラは「海を愛する人がつくった エシカル商品」 2020.09.08

文:金久保 優子(JEEF)

四半世紀以上前にダイバーになり、この15年くらいはずっと沖縄・慶良間諸島の座間味島の美ら海に魅せられて、毎年のように通っています。
ダイバーの端くれとして、海にかけてしまう負担を最小限にとどめるために、

  1. 島の水事情を考慮した徹底的な節水
  2. ゴミをなるべく出さず、可能な限り持ち帰る
  3. シャンプーは生分解性の高いものを使用
  4. 海ゴミの掃除

などは実行しています。
そんな中で、実は1つずっと気になっていたことがありました。日焼け止めです。塗布は顔と手・足の甲だけですが、塗ったものがダイレクトに海に流れていきます。量としてはほんの数g。でも…。

人にも、自然にも、優しい商品

昨年、よく行く島のスーパーで、見覚えのあるイラストが目に入りました。手に取ってみると、「サンゴに優しい日焼け止め」。日本のほとんどの日焼け止めに含まれる「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)(※)」はサンゴやその他の海洋生物の遺伝子を傷つけるそうです 。

これを含まず酸化亜鉛や蜜蝋、サンフラワーシード油など100%天然成分で作られた沖縄発の待望の日焼け止め! サンゴにだけでなく人にも優しいので、メイクの下地としても日常的に使えます。海なし県の自宅で洗顔した水がいずれ海に行きついても、汚したくない!

海にも肌にも優しい商品をもうひとつ。こちらは湘南発の「オールシングス・イン・ネイチャー」。100%植物由来の洗浄成分の洗濯用洗剤で、世界初の“すすぎ0回”型対応です。ということは、災害等非常時にも活躍する逸品。原液を15倍の水で希釈することで、コロナ対策の消毒液に代用も可能です。

賢い消費者でありたい

目先の使い心地や価格に捉われ、その商品が本当に自然に優しいものなのか、買う時はあまり考えませんよね。でも、いずれ行きつく先の土や川や海、そこに棲む生きものたちのことをちょっと頭に浮かべてみませんか。きっと消費者の賢い選択が社会を動かすと信じて。

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