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協力隊時代のお話:活動について 2021.03.15

みなさん、こんにちは。

JEEF・海外事業グループの山口泰昌(ひろまさ)です。

このコラムでは、私の青年海外協力隊時代のお話を紹介しています。

最終回の今回は、現地で実施した活動についてお話しします。

第2回でお話ししたように、1回の授業ではなかなか人の考えを変えることは難しいなと痛感しました。そこで、単に学校を訪問して単発の授業をやるのではなく、じっくり時間をかけて教えようと決心しました。

活動について

そこでまず街の教育委員会に掛け合いました。ペルーでは、教育委員会が教育の現場で大きな力を持っているので、教育委員会がOKを出せば、活動がスムーズなります。担当の方とお話したところ、とても理解のある方で、快く私の活動を許可してくださいました。

実際どのような授業を行ったかというと、1クラスにつき5回前後(1回45分程度)の時間をいただき、様々なテーマについて子どもたちとともに学びました。私が作成したカリキュラムでは、ゴミのポイ捨てをなくすことを目標とし、「文化の多様性」、「自然」、「自然と人間の関係」、「自然の脆弱性」、「ゴミと責任」といった5つのテーマを順に追うことにより、子ども達が環境について、深く考えることができるように促しました。

また、授業中は、私が話すだけではなく、子ども達にプレゼンテーションやディスカッションをさせたり、体を使って楽しく学ぶネイチャーゲームを行ったりと、子ども達が自然と成長できるように、プログラムを組みました。

2年目は新たなプログラムを作成し、「ものを大切にすること」を目的とし、子ども達と一緒に、物を長く使い、ゴミを発生させない生活について考えました。

そういった教育活動とは別に、地域の人々(大人の方々)への情報発信の必要性を感じたので、SNSで、環境ついての投稿を行いました。発信当初は、違う国から来た者の意見に、市民の皆さんは気分を害されないかとも思いましたが、想像以上に多くの好意的な反響をいただいたため、以後継続的に投稿を続けました。

現れた変化

私が巡回した学校は2年間で7校、1200人以上の子供に対して、授業を行いました。通常教育の成果を目にするためには、長い時間がかかると思いますが、嬉しいことに活動期間中に子ども達の変化を見ることができました。

一番大きな変化としては、ゴミを拾う子ども達がぽつぽつと現れたことです。これは、2016年の着任当初では、考えられない光景でした。

また、私のプログラム終えた学級が独自にリサイクル箱を作成して、教室に設置していたということもありました。側から見れば、小さな変化であるかもしれませんが、以前の状態から比べると、劇的な変化でした。

振り返ってみると

協力隊時代の活動を振り返ってみると、もっと現地の方と協力したり、もっと効果的な活動があったんじゃないかと今でも思います。活動を終えて街を去る時も、道にはゴミがポイ捨てされており、「この2年間セチュラの役に立てたのかなあ」と思ったりしました。

しかし、今でも現地の方からゴミ拾いの様子や学校のことについて連絡が来たりすると、「私が蒔いたタネもきっと少しは意味があったんだろう」と思っています。

以上、3回に渡ってお送りした私の協力隊時代のお話ですが、一旦はここでおしまいです。また機会がありましたら、活動の苦労話や裏話もできたらいいなと思っています。ご一読いただきありがとうございました。

 

海外事業グループ  山口泰昌

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