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私は、現在信州と東京の2拠点で暮らしをしています。
きっかけをくれたのは、信州佐久の望月で職人館という蕎麦屋を営んでいる北沢正和さんです。山の中で「みんなが刈り倒すようなものでも、関わり方を深くすると逆に宝になる」という言葉が心の中でこだまし続けて、思い立って3ヶ月も経たないうちに信州暮らしがはじまりました。
私が暮らすのは長野県の栄村という小さな村です。ここの魅力は何と言っても野山の恵みです。外に一歩出れば、そこは食材だらけ。無農薬の野菜を育てている人の畦や山中からいただいてきます。
野草の代表といえばよもぎ、春先早い時期にで始めたよもぎですが、初夏になれば背丈も伸びアクも強くなります。
新芽のころは摘んで草餅にしたりしますが、いまぐらいからは茎から採って乾燥させ、お茶にします。よもぎ茶はあまり美味しくないと聞いたことがあって敬遠していたのですが、友人に飲ませていただいたら、とっても美味。これが農薬無し無添加だなんて驚きでした。とはいえ、田んぼの畦は除草剤を撒くこともしばしばありますので、採取の場所は注意が必要です。
みなさんご存知の通り、よもぎは日本の各地に自生する野草で、万病の薬とされており、昔からお灸に使われることで有名です。虫刺されや炎症にも効果的ばかりなだけでなく、解毒作用や高血圧など慢性病全般に効果があります。他の薬草と調合することも多い野草です。
簡単に体に取り入れるにはお茶が良いと思いますが、草餅、よもぎパンなどがあるぐらい料理にくわえてもいいですね。私は茹でたよもぎを刻んで、おからのサラダ、がんもどきもつくります。今回はお菓子の先生のレシピを参考にしながら、ホットケーキミックスでよもぎケーキをつくってみました。これまでの料理経験からすると、よもぎと豆腐は好相性のようです。
<よもぎケーキ>
*材料(16cmパウンド型1本分)
ホットケーキミックス 150g
よもぎ(1〜2分ほど茹でて30分ほど水にさらした後固く絞る)大さじ3~
絹どうふ 100g
塩 少々
水 大さじ1~2
*作り方
1.フードプロセッサーによもぎと豆腐を入れて撹拌する。(混ざりにくい時は水を大さじ1〜2加える。)オーブンは180℃に予熱する。
2.1をボウルに開け、ホットケーキミックス、塩をいれてゴムヘラでさっくり混ぜる。
3.型に入れて180℃のオーブンで25分焼く。
よもぎは水を切る前に苦味を確かめて、苦いようならさらに水でさらす。
ケーキとはいえパンとケーキの中間のような食感です。ケーキ自体に油分が入っていませんので、お好みでバター、あんこと一緒に食べるのもおすすめです。