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本日も大豆日和(3)小学校で大豆栽培 2023.06.15

今年成人した長男が小学3年生の時、国語の教科書に「すがたをかえる大豆」という単元があり、「家庭にある大豆製品を調べよう」という宿題の日がありました。味噌仕込み講座を始めて数年たった頃だったので、講座で使う紙芝居や資料等を「授業でご活用ください」と手紙を添えて子供に持たせたところ、その日の夕方、担任の先生から「この資料を基に、子ども達に授業をしてください」と電話を頂きました。教壇に立ったことなどないのでひるみましたが、せっかくの機会なので長男にお伺いを立ててから、お引き受けしました。

小学3年生に大豆が種であることを伝える

初年度は、大豆の変身・大豆栽培の面白さと大変さ・千葉の畑で出会う生き物の紹介などをお話ししました。翌年の3年生担任の先生方から「子どもたちと豆腐を作ることができますか?」とオファーを頂き、驚きながら快諾しました。そこから慌てて豆腐作りを調べ、お豆腐屋さんに相談にのってもらい、翌年は「豆腐マイスター」の資格を取得しました。

さらに翌年は、「せっかく豆腐をつくるのだったら、いっそのこと、校庭で大豆を作りましょう!」とご提案しました。料理家・辰巳芳子さんが提唱する、学校や保育園等で子どもたちに大豆を蒔いて育てる活動「大豆100粒運動」に賛同し、神奈川の在来大豆【津久井在来】を手に入れる事が出来、小学校の校庭で大豆を育て豆腐にする授業がスタートしたのです。

100人を超える子ども達とスムーズに大豆を蒔くためのタイムスケジュール・動線確保などを考えるのも楽しいものでした。1クラスずつ、まずクラスに足を運び自己紹介、大豆の大切さトーク、蒔き方指導をしたうえで、校庭へ移動。蒔き終わったら教室へ戻って今後の関わり方などをお話しし、次は秋の大豆収穫後、冬に家庭科室で豆腐を作ると伝えます。

3年生が3クラスの年もあれば4クラスの年もあります。同じ内容を3.4回繰り返しますが、クラスによって雰囲気や受け答えが違い、面白いものです。収穫した大豆は豆腐にもしますが、翌年の3年生のために種を残し、8年継続しました。

残念ながら2022年度が最終授業となり、8年間種を採り続けた大豆は小学校に贈呈しました。栽培委員会に引き継がれたとお聞きしています。大豆の種つなぎが継続しますように。

 

吹留純子(ひいどめじゅんこ)

2018年よりJEEFに勤務。1993年に参加した清里ミーティング学生ボランティアをきっかけに、環境教育業界へ。神奈川県川崎市に住みながら2007年より千葉県木更津市に田畑を借りて、地元在来大豆を育て続ける。豆腐マイスター・味噌ソムリエ・発酵食品ソムリエを取得し、大豆愛と糀愛を伝道するのがライフワーク。

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